GOLD BOY〜不良彼氏〜



私がトイレ目的で部屋を出たと思っているらしい慎悟くんは親切にトイレを案内してくれた。



その後無理矢理トイレを済ませた私がトイレのドアを開けると、



そこには目の前の壁に寄りかかってる慎悟くんがいた。



え…なんで…?



驚いてる私に気付いた慎悟くんは俯いていた顔を上げて、私の方をチラッと見ると




「美鈴ちゃんってさ、嘘つくの下手だよね」




意地悪くそう言った。



嘘?

え………もしかして


トイレ行くって言っといて泣くの見られたくなかっただけっていうのバレた?

やっぱり、慎悟くんは勘が鋭いな。


出来れば葵に気付いてほしかったけど、友達の慎悟くんが先に気付いちゃうんだもんな。




「泣いてんのバレバレだよ?まぁたぶん気付いてたのは俺だけだろうけどね」


「…え?俺だけ?」




え。ちょっと待って。


ってことは、慎悟くん自身も自分が勘が鋭いって分かってるってこと……?




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