GOLD BOY〜不良彼氏〜
葵は“このタイミングでそれ聞くんじゃねぇよ”感たっぷりの不機嫌オーラを出して
大きく溜め息をついた。
「バイク改造したりして、そのバイクでデカい音鳴らしながらそこら辺走ったりすんだよ」
そして早口で説明してくれた。
ああ、あの夜とか超迷惑なバイクの軍団ね。
…なんて、あっさり納得した私は無視されて、再び本題に戻った。
けど数分すると、
すっかり2人の世界に入ってしまった舞子さんと葵は、何やら楽しい話題に映ったようで。
笑いながら昔付き合ってた頃の話をしてるようだった。
「あのおじさんは笑えたよねぇ。髪ハゲてんのにくしでとかしちゃってさ」
「マジキモかったよな」
「あと犬事件、葵に懐いた野良犬が葵から離れなくて困ったよね」
「その後猛ダッシュしてやっと逃げられたと思ったら、後ろにまだいたんだよな」
「そうそう」
………ふーん。
………へー。
………そうなんだ。
って、私無視すんなよ!
マジで無視すんなよ!
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