GOLD BOY〜不良彼氏〜



情事が終わり特有のダルさで眠くなって、全裸で布団にくるまってた私は、

布団から出てすぐに着替え始めた葵をずっと眺めてた。



「眺めてないで着替えろよ。もうすぐ緑来る」


「…うそっ!」



緑さんがもうすぐ来るなら早く着替えて、葵んちを出てかなきゃなんない。



布団から飛び起きて、葵のタンスに入ってる私の洋服を出して即座に着替えた。



着替え終わって葵の部屋を出るとき、城人くんが運悪く廊下にいたらどうしようとか焦ってたけど

運良く城人くんは廊下にいなかった。



ホッとしたまま葵んちを出て、葵のバイクの後ろに乗って、葵は私の家まで私を送ってくれた。



いつもなら葵んちに上がったときは葵が泊まれっていうから泊まるんだけど、

今日だけはやっぱり、さすがの葵も緑さんと真剣に話したいらしくて。



「今日はごめんな」



それしか言わなかった。



「ううん、大丈夫」


「しっかり戸締まりしろよ。ここら辺変なやつ多いから」



本当は葵ともう少し一緒にいたかった。


けど、葵がどうしても緑さんと2人きりにしてほしそうだったから、我慢してたのに。


こんな時に、私を心配するようなことを言うなんて葵は卑怯だ。



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