GOLD BOY〜不良彼氏〜



葵と舞子さんは、先に康介さんと待ち合わせしている近くのファミレスに向かった。



私は緑さんのバイクの後ろに乗せられて、駅周辺まで緑さんと来た。



適当に暇つぶししといてと葵に言われた私と緑さんは、本当に暇だから駅周辺をうろうろしてるだけ。



緑さんは、すれ違った人と肩がぶつかっただけで、その人に殴りかかりそうな殺気を感じさせてる。



近くにイチャツくカップルがいた時には『ちっ』て舌打ちして、更に機嫌が悪くなったみたい。



このまま緑さんを外に歩かせてると何が起こるか分かんなくて怖いから、

私は緑さんを連れて、近くのゲーセンに入った。




「あのー…」


「あ?」


「あれ……やってみたら、少しは気分良くなると思いますよ」



私は葵よりも背の高い緑さんを見上げた。



すると緑さんは眉間にシワを寄せたまま私を見下ろして、葵より低い声を出した。



だから、少しビビりながらも、少し先にあるボクシングのゲームを指差した。



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