GOLD BOY〜不良彼氏〜
ほんっとにムカつく!
菊哉のやつムカつく!
あいつ何様!?
上から目線なのは何で!?
マジ意味分かんない!
だったら手当てなんかしてやんないから!
やっぱり菊哉も痛そうだから、なんだかんだ言っても手当てはしてあげようかなって思ってたけど。
だから葵から離れて菊哉のそばに来てあげたけど。
もう知らないんだから!
「……手当て、してくれ」
敬語じゃないけど、菊哉がそうやって頼んできたのは、私が慎悟くんの手当てをしてるとき。
さすがに苛めすぎたかと思って、すぐに菊哉のそばに行って手当てしてあげた。
したら康介さんが言ってたとおり菊哉の鼻は折れてて、
興味本位で触ってみたら『いってぇな!』って怒鳴られた。
その怒鳴り声を聞いてたらしいソファーにまだ横たわってる葵は、
「菊哉てめぇ美鈴に怒鳴ってんじゃねぇよ。怒鳴っていいのは俺だけなんだよ」
天井を向いたまま菊哉に説教してた。
その説教に私は胸がキュンってなって、ほんのり頬を赤く染めてた。
「このバカップルめ」
すると、手当てする手を止めて頬を赤く染めてる私を見て、呆れたような声で菊哉が言った。
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