GOLD BOY〜不良彼氏〜



「おまえら美鈴ちゃんに気ぃ遣えや。吸うなら外で吸え」



2人にキツくそう言った大和さんもまた神様に見えて、急いで煙草の火を消す2人には笑えた。




「美鈴ちゃんここで待ってる?それか……一緒にいてもいいんだけど……どうする?」




大和さんの家に着いて、私が助席から出ようとしたときに大和さんに言われた。



出来れば一緒にいたいし、一緒に話に参加させてもらいたいって思う。



何を話すのか気になるし、私だけが知らない話を4人がしてるって考えるだけで聞きたくなっちゃう。



けど、分かった。

私がいちゃ話せない話だって大和さんの雰囲気だけで分かった。



もちろん知りたいって気持ちはすごくあって、仲間はずれにされたくないって気持ちもすごくある。



でも私が知らなくてもいいことがある。

私には話しても分かんない世界の話がある。

私が知ってもどうにもならない世界の話がある。



たぶん大和さんが私に本当に聞きたいことは、


一緒に話すか、違う部屋で待ってるか、ってことじゃなくて。


違う部屋で待っててくれるか、ってことなんだって思う。



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