GOLD BOY〜不良彼氏〜
「康介さんは変わった。総長になってから変わった」
やっぱりそう言う葵の声は悲しそうで、悔しそうで、康介さんをどれだけ慕ってたのか分かった。
「前の康介さんに戻ってほしいし、舞子さんにも傷ついてほしくない。だから……あぁ言った」
「………」
「分かってほしいんだけど……」
ベッドから少し離れた場所に座る私と、ベッドの上に座る葵との距離はそれなりにある。
けど、葵は次の瞬間立ち上がって……。
それにびっくりした私が葵に視線を向けたときには、葵は私の目の前にあぐらで座ってた。
『舞子さんにはこれから俺がついてる。……だから、舞子さんを解放しろ』
そして私の頭にこの前葵が康介さんに言った言葉が浮かんだ。
その言葉を聞いたときは本当に葵のことをもう信じれないと思った。
だけど葵は違うって言ってた。
あの時確かに言ってた。
それなのに………私は全然葵の話を聞こうとしてなくて………。
今になってあの時の自分に後悔する。
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