GOLD BOY〜不良彼氏〜
どこが?って一瞬思ったけど、敢えて言葉にはしなかった。
だって、今日目覚めてからの私の行動っていったら自分で振り返ってもおかしいと思う。
…葵からしてみれば。
突然壁側向いて拗ねて。
拗ねたと思ったら、今度は掛け布団を顔まで被ってニヤケて。
ニヤケてたのが葵にバレてたのかは分かんないけど。
それでニヤケたと思ったら、今度は途中まで言った言葉を途中で終わらせるし。
「おかしいって、どこが?」
自分でもどこがおかしいのか分かってるのに、葵にわざわざ聞くあたり、私ってズルいと思う。
『んー…』って真剣に考え始めた葵を見て、わざわざ聞いたことを葵に心の中で謝った。
「行動がおかしい」
「そう…かな」
「まぁ、いつものことだけど」
「いつものこと?!」
口元まで被ってた掛け布団をガバッと退けて、
体が痛いことを忘れてた私は、勢いよく起き上がった。
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