GOLD BOY〜不良彼氏〜



また突然起き上がった私を驚いた顔で見る葵は、小さくバカにしたように笑った。



「どうせ心配してほしかったんだろ?」



そして、意地悪く言った。



その顔があまりにもかっこよくて胸がキュンとしてしまい、葵を見入ってしまった。



その隙に、葵は私を通り越して右手を棚につけて、私に顔を近づけてきた。



顔が近づいてきたと思ったら、もう葵の唇は私の唇に触れてた。



「……んっ」



てっきり昨日みたいな激しいキスをされると思ってたら、唇は触れただけですぐに離れた。




「お前が拗ねる時って、心配してほしい時か、ヤキモチ妬いてる時だけだもんな」


「なっ…何それっ」


「んー…、今まで美鈴と付き合ってきて、学んだこと?」




どうやら私は自分で思ってるより分かりやすい女らしい。



そう自分で学んでた時、なぜかまた葵に触れるだけのキスをされた。




「ねぇ」


「ん?」


「このタイミングでキスされる意味が分かんないんだけど」


「キスするタイミングなんてあんの?」



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