GOLD BOY〜不良彼氏〜
その後、キスするタイミングについて熱く10分語った私と葵。
頑固な私は自分の意見を曲げることが出来なかった。
だから最後に『キスするタイミングはある』と言おうとしたけど、葵に見事に遮られた。
また難なくキスされて、顔が徐々に赤くなっていく私を見て、葵は面白がった。
そして“キスするタイミング”について10分熱く語った結果は、
『俺がしたい時が、キスするタイミングでよくね?』
葵の甘く低いその一言で終わったのだった。
今となっては、くだらないことでよく10分間も熱く語れたなと不思議に思う。
結局最後は葵に上手くまとめられちゃったし。
「焦げ臭いんだけど」
無駄な時間過ごしたな…。
「おーい。たまご、焦げてんじゃねぇの?」
その所為でお腹ペコペコだよ。
「無視?無視すんの?」
あぁもう……さっきから横で葵うるさいんだけど。
しかも焦げ臭いんだけど。
「美鈴ちゃーん、火止めた方がいいんじゃないんですか?」
ほんと葵さっきからうるさいし、焦げ臭い―――……って、
「焦げてる!」
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