GOLD BOY〜不良彼氏〜
それからというもの、他愛もない話で盛り上がった私たち5人。
すると突然、葵はまたもや私をびっくりさせる話題で、お母さんに話しかけた。
「失礼だと思うんですけど………身体の方は大丈夫なんですか?」
別に嫌みでいってるわけじゃないって、ここにいる全員が分かった。
この歳で出産するなんて、相当身体に負担がかかるんじゃないかって心配してくれてる。
そんな葵の心遣いに、やっぱり私は嬉しくなった。
でも、お母さんの身体が心配いらない理由がひとつある。
ニコニコとさっきから笑ってるお父さん。
『大丈夫に決まってるでしょ』って笑ってるお母さん。
ゲームで遊んでる玲香。
そんな3人とはまったく違う反応をしているのは私だけで、心の奥底で“しまった”って思った。
葵には言ってない。
っていうより、言えなかった。
ずっと秘密にしてた。
“言うタイミングがなかった”なんて言ってもただの言い訳かもしれないけど。
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