GOLD BOY〜不良彼氏〜
葵は、私も葵と同じ思いかは分からないと言った。
私は葵がこんなに好きで、いつも一緒にいたいと思うのに。
1秒だって、1ミリだって本当は離れていたくなくて、こんなにも必要にしてるのに。
触れるだけでドキッとして、3年近くいても葵にときめくのに。
葵には伝わってなかったんだろうか。
言葉だけでは表しきれない葵を好きな気持ちを、今まで私は伝えてきたつもりだった。
それなのに葵には、伝わってなかったんだろうか。
………いや、違うのかもしれない。
……そうだよ。
そんなの関係ない。
伝わってなかったとしても、これから私が伝えていけばいい。
葵にゆっくり時間をかけて伝えていけばいい。
葵の気持ちも……今日改めて感じれて安心できたのだって事実。
言葉で伝えればいい。
ゆっくりと伝えればいい。
「………なので………」
葵の口調が更にゆっくりになった。
お父さんは葵を見据えた。
いつもふざけてるお母さんも、今回はすごく真剣な顔をしてて………私は1人変な手汗をかいてた。
だけど、葵はゆっくりな口調にも関わらず、口を閉じることは絶対にしなかった。
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