GOLD BOY〜不良彼氏〜
★GOLD BOY end
その日の夜もお母さんに無理矢理泊まらせられた葵は、
私がお風呂から上がって部屋に戻ると、ベッドの上で寝ていた。
…疲れたのかな…。
そう思った私は、葵を起こさないようにベッドの横に座り、これからのことを考えようと思った。
けど後ろから『んっ…』と葵の声が聞こえて、振り返ってみると葵は横になったままこちらを見ていた。
「お前さー」
「…何?」
「覚悟してる?」
そして、今はもう見慣れた真剣な眼差しを私に向けながら言った。
覚、悟……?
いつも寝起きが悪い葵がこんな風に話すってことは、葵は寝てたフリをしてたらしい。
でも、だからって急にこんなこと言われても………何をどう覚悟しなきゃいけないのか分からないから、答えられない。
「喧嘩は心配かけたくねぇからしねぇけど。向こうから喧嘩売ってくることはあるかもしれねぇ」
「………」
「今までやりたいこと散々やってきてるから、周りからたくさん嫌なこと言われるかもしれねぇ」
「………」
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