GOLD BOY〜不良彼氏〜



でも職探しには葵も協力してくれた。



2月中旬に入った頃、葵は本当に毎日のように職探しを手伝ってくれた。



手伝ってくれてるお礼に毎晩夜ご飯を作ってあげていたら、葵は毎日私の家に泊まった。



もういっそのこと春まで待たなくても今から同棲しても変わらないじゃんって思った。



「もう荷物持ってきちゃえばいいじゃん」



けど、私がそう言うと葵は、



「美鈴の親には春からって言ってあるから、春に荷物持ってくる」



『けじめだよ。けじめ』と後に付け加えて、私の作ったしょうが焼きを口に運んだ。



学校に行くと、職が決まった菊哉やゆずも職探しを手伝ってくれて、

結局、ゆずのバイトする洋服屋の隣の雑貨屋で働くことが決まった。



みんなが私のために一生懸命になって手伝ってくれたおかげで、私はお父さんに『働く場所決まったよ』と電話することができた。



みんなに感謝したい。

こんな私のために。

一生懸命になってくれて。

本当に嬉しかった。



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