GOLD BOY〜不良彼氏〜
勝手に学校をサボることを決定してしまった葵は、目的地に着くと上機嫌になっていた。
その目的地とは、葵とデートする時に必ず行くゲームセンターで、もちろん高校生はいなかった。
猛スピードで此処まで来たため、私の髪はボサボサ。
葵に見られたら絶対に馬鹿にされる。
だから、葵に見られる前に素早く髪を整えた。
焦ってる私に気付かない葵にホッとしながら、ゲーセンの中に入っていった。
中には当然、高校生がいるはずもなく、人という人が全然いなくて普段のゲーセンと違って見えた。
「何か静かだねー…」
「そりゃそうだろ。今頃はみんな真面目に勉強してんだから」
「私だって本当はそっち側なんだからね」
こうやってサボってゲーセンにいるのは、葵が無理矢理私をゲーセンに押し込んだからであって
私の意思ではない。
だから、今日のサボったことは私の所為ではなく、葵の所為。
うん。そうだ。
そういうことにしとこう。
私の所為じゃない。
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