GOLD BOY〜不良彼氏〜



元不良相手にガン見することは危険だし二度としちゃいけないと学習した。



それで、いつも財布に千円札しかない葵は両替機で小銭に両替して、私をジッと見ながら呟いた。



「一回サボったくらいで不真面目にはなんねぇから」



ニヤッと笑う葵は、私を馬鹿にしてるみたいでムカついた。

でも何も言わなかった。


見つけちゃったから。

可愛いぬいぐるみを。



奥の方にあるユーフォーキャッチャーの中にある黄色い猿のぬいぐるみ。

その猿のぬいぐるみの尻尾にはリボンが付いてて、顔が大きくて体が小さくて何だか可愛い。



そのユーフォーキャッチャーに近付いてみると、

有名なモデルの人がデザインしたぬいぐるみだということが分かった。



「ふーん、今度のぬいぐるみはこれか」



私の横から顔を出して、私の見つめる黄色い猿のぬいぐるみをまじまじと見つめる葵。



「あ、このモデルって何か最近売れ始めたモデルだよな」


「えっ?知ってるの?」


「知ってるっていうか、健吾がこのモデルのファンで話を無理矢理聞かされた」



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