GOLD BOY〜不良彼氏〜
へえ―…健吾って、こういうのがタイプってか好きなんだ?
意外っちゃ意外だけど。
まあ、見た目からしてボインちゃんが好きなんだくらいは分かるくらいモデルの子はボイン。
胸でっけぇなぁ。
ぬいぐるみより、そのモデルの子をまじまじと見てたその時。
「あれ?葵?」
「お!葵じゃーん」
「この前ぶりー」
葵と同類らしき金髪の男子集団が私と葵の方に向かってズカズカと歩いてきた。
正直言って、金髪には葵で見慣れてるから平気だけど
ああいうタイプはやっぱり苦手で何か凄いオーラを出しながら近付いてくるのが分かった。
「何だよ、お前ら学校サボってんのかよ」
「お前だって人のこと言えねぇだろうが」
「あ?今日はいいんだよ」
とかなんとか、葵と金髪集団は話しながら私がいるのを忘れて話が盛り上がっていた。
私を忘れてまで話すような内容を話してるのかは、まったく理解出来なかったけど、
この金髪集団は、葵と中学時代に連んでた人たちで、この前の事件にも関わってて
葵と同じく怪我をしてることだけは分かった。
葵と話してる人は左手に包帯を巻いていて、他の人たちは顔に絆創膏が貼られていた。
少し同情してしまった。
何で喧嘩したのかも分からないのに怪我してる人たちを見て可哀想だなと思った。
「つか、葵の女のタイプ変わったな。前はちっちゃくて可愛い子タイプだったじゃん」
―…その言葉を聞くまでは。
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