GOLD BOY〜不良彼氏〜
健吾さんとは双子で裕吾という人が弟なはず。
それで、葵は私たちと同じ高校に通ってるって言ってた。
ていうことは、留年してるってことになる。
今年は三回目の留年をしてる大学に通ってる健吾さんの弟である裕吾さん。
どんな感じなのかは大体予想はついたけど、さすがに葵のような金髪ではないことを願った。
―……が、
「こんちはー、お!葵久しぶりじゃん?だって最近全然来ねぇんだもんなー」
海に着いて一つの海の家に近付くと、その入り口から金髪の長身の男の人が出てきた。
それは、裕吾さんだった。
私の願いも虚しく、裕吾さんは葵の髪よりも明るい金髪で、見た目は高校生まんま。
確かに廊下ですれ違ったりした事があるようなないような記憶が私の頭の中にあった。
「しかしバカップル同士で海までどうしたの?イチャイチャしにきたの?自慢しに?」
「葵がここで働かせてほしいんだってさ」
「は?」
え……?どういうこと…?
突然の健吾さんからのお願いに、裕吾さんは目を丸くして私も同じような顔をして驚いた。
「何だよ葵、お前生意気に金欲しいのかよ?お前んち金なら有り余ってんだろ?」
でも裕吾さんはすぐに平常心に戻り、意味深な言葉を発した。
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