私立桜恋学園~貴方は何科?~

教室に入ると、万里枝ちゃん達がいた。

「あっ、優梨!おはよ~」

万里枝ちゃんに続き、未来ちゃんと美菜ちゃんも私の元に来る。

「おはよー」

私は席につき、昨日もらった冊子を出した。
すると、未来ちゃんがぐいっと顔を近づけた。

「未来ちゃん?どうかした?」

「優梨は、もう恋愛科どれにするか決めたの?決めてないなら、未来と一緒にファンタジー恋愛科行こっ?」

未来ちゃんは目をキラキラさせている。
私は、何だか申し訳なくなった。
ファンタジー恋愛科とネット恋愛科は、すでに選択肢から外していたし、純愛科に行こうという気持ちが強くなっていたからだ。


「ご、ごめん。私ね、純愛科に行こうって思ってて・・・ファンタジー恋愛科は楽しそうだけど、私にはちょっと合わないかなあ、って。だから、ごめんね。」

「そっかあ~分かったっ!決めてるならいいんだ。未来、無理やり誘うつもりないし!」

未来ちゃんは笑顔だった。

(良かった、機嫌損ねてない。)

「優梨、純愛科行くの?私と一緒だね!」

万里枝ちゃんが嬉しそうに言う。
そういえば、万里枝ちゃんも純愛科を選んでいた。
知っている人がいると知って、私は少し安心した。


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