私立桜恋学園~貴方は何科?~
純愛生活スタート!

【優梨side】

ー朝の教室にてー

入学してから一週間が経った。
最初は緊張していた様子だったクラスメイトも少しずつ慣れてきた様子である。

しかし、このクラスは今日で終わりだ。

明日からはそれぞれの恋愛科のクラスに分けられる。

私は昨日、恋愛科選択のプリントを提出した。
結局、純愛科を選択した。
他の恋愛科の説明も一通り読んでみたが、やっぱり自分に合いそうなものがなかった。
勉強に力を入れたい。
恋愛に関しては全くの初心者。
そんな私には純愛科が一番ぴったりだった。


「えへへー、明日から王子様に会えるよお~楽しみだな~どんな人かな~」

私の隣で未来ちゃんがうっとりとした表情で呟いている。

「あはは、さすがファンタジー恋愛科だね。王子様出てくるんだーってか、未来、浮かれすぎじゃない?」

そんな未来ちゃんを面白そうに見ながら、スポーツ恋愛科を選択した美奈ちゃんが言う。

すると、万里枝ちゃんが美奈ちゃんに向かって口を開く。

「美奈だって、バスケしている人にはイケメン多そう!とか言ってたじゃん。」

「べ、別に・・・イケメンに会う為だけにスポーツ恋愛科選んだわけじゃないし!バスケは小学校の時からやってるから好きなの!」

「美奈ちゃん、小学校からバスケしてるの?プレーしてるとこ見てみたい!」

私は思わず美奈ちゃんに言う。

私はスポーツをする事自体はそんなに好きじゃない。運動神経にはあんまり自信がないからだ。でも、人がスポーツをしている所を見るのは好きだった。
だから、スポーツ観戦も好きだ。

「じゃあ、休み時間にでも見せてあげるね!」

「やった、ありがとう!」

「未来も見る~」
「3人で一緒に見に行こっか。」


万里枝ちゃん、未来ちゃん、美奈ちゃんは3人とも中学が同じだそうだ。
私だけ学校が違うので、仲良くなれるか不安だったがこの一週間でだいぶ仲良くなれた気がする。

(クラスが離れても、仲良く出来たらいいな。)

そんな事を考えていると、

「はーい、席に着いてー」

桜井先生が入ってきた。








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