私立桜恋学園～貴方は何科？～

佐久間くんと話した後、教室の席でさっきの話を思い出していた。

(噂だから本当かは分からないけど･･･あいつの事だからそういう事でも平気でしてそう･･･もし、そうだったら本当に最低な奴だよ･･･)

しかも、あいつは何故か私に絡んでくる。
私はとんでもない人と知り合いになってしまったのかもしれない。

(まあ、クラス離れただけマシかな･･･クラスが違えば、会う確率も低くなるし。私はとりあえず、この純愛科に慣れなきゃいけないんだから。あいつに構ってる暇なんてない。)

私はぐるっと教室を見渡す。
知っている人は少なかった。
でも、このクラスにいる人は、大学を目指していて恋愛初心者なのだ。
そこは私と一緒だ。


「皆ー、席に着いてくださーい。HR始まりますよー」

教室の扉が開き、知らない女の人が入ってきた。
女の人は教卓に立った。

(このクラスの担任の先生、かな･･･？)