私立桜恋学園～貴方は何科？～

「私、なるべく東城零と関わらないようにするよ。教えてくれてありがとう、佐久間くん。」

「いいよ、別に。まあ、クラス違うし･･･会わないようにする事も出来るよ。」

「うん、そうだね。･･･でも、何で･･･」

「え？」

私は佐久間くんの言葉に頷きながら、私はふと呟く。
独り言のつもりだったが、佐久間くんも気づいたみたいだ。

「･･･何で、あいつは･･･私に絡んでくるんだろ･･･女の子ならいくらでもいるし、可愛い子だってたくさんいるのに。」


東城零に冷たくあたっている私より、愛想良く接してくれる明るい女子の方がいいはずなのだ。


「んー･･･何か気に入られる部分があったとか？」

「･･･私、特に何もしてないんだけど。」

私の態度のどこに気に入られる部分があるのか分からない。


「嫌いなら話しかけてなんかこないだろうし。何かしら市川さんに対して気になる所があったんだよ。それが何かは俺には分からないけど。」

「う～ん･･･まあ、気に入られてたとしても、私はああいうタイプの人は苦手だからあんまり関わりたくないな･･･」

「プロ恋愛科だもんな、あっちは･･･純愛科にいる俺達とはなかなか合わないよな。」

「プロ恋愛科、ねえ･･･私には縁の遠い話だよ･･･」

私は呟く。


でも、まだ私も佐久間くんも知らなかった。

純愛科はプロ恋愛科とは無縁なんかではない、という事を。

そして、私はとんでもない事に巻き込まれていく事を。

でも、それはもう少し先の話･･･


波乱の純愛科生活が始まる･･･！