王太子殿下の妃になりました
ジュリアが口づけをされているのに、気づいたのは下を吸われ、唾液を飲まれた時だった。
「んんっ……んー!んー!」
ジュリアはいきが出来なく苦しいとシオンに伝えようとポカポカと叩くと、彼は目を細め、背中をさするとゆっくりジュリアの唇から離れ、たのしそうに見つめる。
「大丈夫かい?」
「はへ?シオン王太子殿下ぁ〜何なしゃるのでゅかぁー」
動揺の為か、言葉がおかしくなるジュリアにシオンは予想の範囲内だったのだろうか。
そのままジュリアをソファーに押し倒してしまう。
「もう一度言うよ?私と結婚してください。君を僕に下さい」
「私は庶民。貴方は王族の王太子身分差があり過ぎます」
ジュリアは全うのことをきちんと伝える
もしも、結婚ということになれば、貴族が黙っていないだろうし、国王が反対するであろう。
「君が思っていることだが、国王は反対はしていないよ。無論王妃もだ。二人は君ならいいという風に言っているから心配ないよ」
ジュリアは反対していないと言われ心底驚いていた。一番反対しているあろう国王は寧ろ賛成ということに。
「王妃は君が来てくれることを、楽しみにしているよ。貴族達のことは問題ない
僕ら王族に任せて、ね?」
どうやら、王族はジュリアをきさきにしようとしているようだ。
ジュリアは俯く。