王太子殿下の妃になりました
「そう、それが僕だ。あの時から君を想い続けていたんだ」

それを聞いたジュリアは何処か可笑しそうにクスクスと笑うとシオンの顔を両手で包み微笑みかけた。

「それはあたしもでシオンと同じように小さい頃の初恋が、あの時助けたボロボロの少年だったの。だからあの時花瓶から助けたのも何かの縁ね」

ジュリアは再会させてくれた神様に感謝ねとそうつぶやくと王妃は二人を抱きしめた。

「それなら、二人は両思いね。良かったとこの縁談がジュリアさんの負担にならなくて」

その言葉にジュリアは安心したように眠り、シオンは国王の顔を見ると立ち上がり、一礼すると部屋を後にし、自分の部屋に行くと寝室に行き、青を基調とした天蓋つきのベットにジュリアを寝かせた。

シオンはベットの脇脇に座るとジュリアの頭を愛おしそうに何故ながらジュリアの口元にキスを落とした。

「君もあの時、始めてあった時僕に初恋を寄せていたなんて思いもよらなかった。母上の言ったように君の負担にならなくて済んで良かった」

シオンはそう一人で眠っているジュリアに話しかけ終わると自分もジュリアの隣に横になり眠り始めた。
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