王太子殿下の妃になりました
男は髪を引っ張りながら顔を近づけた。
ジュリアは引っ張られた髪から手を解こうと必死に抵抗する

「では、なぜ王太子がお前のことを必死にお前のことを探す?」

それを聞いたジュリアは抵抗を止めた。
唖然としながら男を見た。

「私は王太子殿下のお顔を拝見、お話などもしたことなどもございません、と先ほども言いました。何かの間違いでしょう」

ジュリアは冷静に答えるが、涙がひとみに溜まりジュリアの頬を濡らした。
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