バーフライズ・ストンプ
サワサワとセンセイの髪をなでると、そこから甘い香りが漂った。

センセイが顔をあげる。

「――んっ…」

センセイの唇がわたしの唇と重なった。

頭がぼんやりとする…。

その原因がセンセイの唇なのか、それとも甘い香りなのか…わたしにもよくわからなくなっていた。

「――はあっ…」

センセイの唇が離れた。

「その気になったかい?」

ツッ…とわたしの唇を親指でなぞると、センセイが聞いてきた。

センセイの指に感じてしまい、質問に答えることができない。
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