バーフライズ・ストンプ
センセイと躰の関係を持って、今日で2週間目を迎えた。

「――紅葉…」

センセイがわたしの名前を呼んだ。

「――センセイ…」

わたしが名前を呼んだ瞬間、唇が重なった。

「――ッ、んっ…」

1階にいるいちごちゃんに声が聞こえないように、センセイと深く唇を重ねた。

柔らかい唇と甘い香りに誘われるように、センセイに全てをゆだねた。

原稿を口実にセンセイの家を訪れては、こうしてセンセイと躰を重ねることが当たり前になった。

センセイの手から原稿を受け取って、何もなかったような顔で編集長に原稿を渡して、自宅に帰ることも当たり前になった。
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