バーフライズ・ストンプ
迎えた当日。

「お疲れ様でしたー」

出版社を後にすると、駅のコインロッカーに預けていたお泊りセットを取り出すとセンセイの家へと向かった。

「いらっしゃい」

センセイはそう言ってわたしを迎えると、わたしを抱きしめた。

「センセイ…」

センセイの背中に自分の両手を回した時、チャイムが鳴った。

「おや?」

わたしとセンセイは顔を見あわせた。

「おかしいな、来客の予定は特になかったはずだけどな」

センセイは首を傾げると、
「どちら様ですか?」
と、ドアを開けた。
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