バーフライズ・ストンプ
「うわあっ!?」

その瞬間を待っていたと言わんばかりに、グイッと強い力でドアが開かれた。

開いたドアから現れたのは、
「紅葉!」

…ウソ、でしょ?

「やっぱり、浮気だったんじゃねーか!

お前が香水なんてつける訳ないもんな!」

現れた彼は吐き捨てるように言った。

いきなりの彼の登場に、センセイは訳がわからないと言うように戸惑っていた。

「――何でここに…?」

震えた声で呟くように聞いたわたしに、
「前々からお前の様子がおかしいと思ってた。

いっつも甘い匂いを漂わせて帰ってくるから、浮気と疑ってたんだ!」

彼が答えた。
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