最強甘々計画

計画その七 愛のご褒美大作戦



 土日が過ぎ、月曜日の今日から一週間がまた始まる。会社に着いて自分のデスクに座っても、私は土曜日の夢心地が醒めないでいた。


 塩河さんと、濃厚なキスをした。何度も何度も、お互いの思いを確かめるように。


 もしもあの後シャワーを浴びたり、拒まなかったりしたら、私は塩河さんと体を重ねていたのかな。


 ――ままれちゃんのことはまだ食べないよ。デザートは最後って、言うじゃん?


 いや、どう転んでも、そうにはならなかったのか……。


 塩河さんのあの台詞を思い出すだけで、たちまち顔が熱くなる。彼に性的対象の目で見られている嬉しさと同時に、恥ずかしい。


 ――好きだ。ままれちゃん。


 それに塩河さんも、私のことが好きだって。あの言葉は決して、その場限りの嘘なんかじゃないよね!?


 塩河さんは私のことが、いつから好きだったの? どこを好きになったの?


 私、あなたの彼女になってもいいですか……?


 塩河さんには訊きたいことが、たくさんある。それと同じくらい、伝えたいこともある。


 今度会う時、改めて告白しよう。「私と付き合ってください」って、交際を申し込もう。


「北東、ちょっといいか」


 朝礼の後、南(みなみ)部長に呼ばれた。私は速やかに、南部長のデスクまで向かう。


「企画部で中途採用の子が一人入ったそうだから、今日の夕方にインタビューして、記事をまとめてくれ」


「承知しました」


 南部長に受けた業務命令に、私はわくわくとした。企画部に行けば、仕事中の塩河さんに会えるかも知れない!
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