最強甘々計画
最後に自分がいつ体重計に乗ったのかは憶えてない。しかしその時何キロだったのかは、はっきりと憶えている。
前に測った時より、今の私の体重は一.五キロ増えていた。そこから着ている服の重さとして五○○グラムを引いたとしても、一キロは確実に太っている――。
(嘘でしょう……!? 嘘だよね……!?)
現実を受け入れられない私は、より正確な数値を出すために、大急ぎで衣服を脱いで、下着姿でもう一度体重計に乗る。
それもすぐに、無駄な悪あがきとして終わった。懸念していたとおり、一回目に乗った時より五○○グラム減っただけで、昔に測った際と比べ、一キロは太ったことが証明されただけとなる。
この二ヶ月間、自分の人生で特にないくらい、甘いものを頻繁に口にしてきた。自分としてはそんなに食べているつもりはなかったけど、私が食べてきた甘いものたちはそのまま、体重に加算されてしまったようだ。今年の誕生日にケーキを食べるという私の目標は、終わりにとんだ置き土産を残してくれた。
「うわっ、ままれちゃん、どうしたの!? こんなところで服なんか脱いで。風邪引くよ」
自分が太ったショックで意気消沈としているところに、塩河さんが洗面室にやって来た。