茶髪くんと日陰ちゃん







西公園に付けば日景はやっぱり泣いていて…







俺は息を整えてから日景に近づいた。











「何泣いてんだよ」







俺の声を聞いて顔を向けた日景。









「ぁ………」








俺が来たからか日景は怯えていた。







それでも俺はそれに耐えて…









「あじゃなくてなんで泣いてんのか聞いてんだけど」








どうして泣いてるのかなんて分かりきってるけど俺は知らないフリをする。








日景の前に立ってもずっと泣きっぱなしの日景は何も喋らない。








その光景を見るだけで胸が痛かった。








「泣きやめよ」









俺は自分の服の袖を伸ばしてゴシゴシと日景の目元を拭く。













< 212 / 280 >

この作品をシェア

pagetop