茶髪くんと日陰ちゃん
無事に手当も終わって…
「ありがとうございました!
遠原君もありがとう…!」
二人にお礼を言って私は立ち上がる。
早く帰らないと…お母さんが待ってる。
「送ってあげて」
先生が遠原君に一言声をかける。
「え…っ!?
私は一人で大丈夫ですよ…!」
さっきでさえ迷惑かけたのに送ってもらうなんて図々しい。
「大丈夫大丈夫。
遠慮しないで送ってもらってね」
先生はそう言うと私に柔らかい笑顔を見せた。
「送る」
遠原君は一言そう言うと歩き出す。
「あ…っ…
先生ありがとうございました!
さようなら」
私は遠原君を追いかける。