茶髪くんと日陰ちゃん
「あ。
ぶつかった人。」
私のことも覚えていてくれたみたいですぐに気づいてくれた。
私はその言葉を聞いてペコッとお辞儀をする。
「どうしたの?
俺になんか用?」
見た目とは裏腹に優しい声。
ドキドキうるさい私の心臓……
「っ…な…名前を教えてもらいたくて…っ…」
私がそう聞けば…
「俺の名前?」
きょとんとした顔をする。
コクンッと頷けば彼はフッと笑って…
「君おもしろいね…。
俺の名前は遠原 志月(とおはら しずき)。
2年だよ」
名前も学年も丁寧に教えてくれる遠原君。
私……すごくドキドキしてる……。
「わ…私の名前は…杉 日景です」