茶髪くんと日陰ちゃん
その言葉に私は固まってしまう。
あいつの言う通りって…
遠原君の事…?
「お前本当は志月に惚れてんじゃねーの?」
風間君の顔はいつもよりすごく怖くて怒ってるんだとすぐ分かった。
「わ…私は別にそんなんじゃ……」
フイッと風間君の言葉を聞いてつい私は顔を横に逸らす。
その瞬間チッと小さく舌打ちする音が聞こえて…
「じゃあこれなんなんだよ」
そう言って風間君は私の前髪を崩す。
「あっ…」
せっかく勇気をだして頑張って分けた前髪も風間君の手によってあっけなく崩れてしまった。
「… すげーうざい」
小学校から一緒で、今まで見た中で風間君は1番ひどい笑い方をこの時私に見せた。
「風間君……」