俺の彼女は車椅子でした。

「メリークリスマス」

公園で2人で言い合った

ちらちらと白い雪が降っている

「外でごめんな?寒くないか?」

優人が顔を覗いて聞いてきた

「大丈夫」

でも少し寒かった

くしゅん

あ……

「ちがうよ!寒いんじゃないから!」

必死に否定したら優人がわたしをゆっくり車椅子からおろした

そしてそっとベンチに座らせてくれた

ふわっ

優人が自分のコートをかけてくれた

「大丈夫だって。
優人が風邪ひいちゃう」

わたしがコートを返そうとした

「俺も寒いから半分こな」

え…………

すごく近い………

優人の吐息が聞こえる……

今までどんなに近くても、タイヤの幅があった

だけど今回は……


優人の熱が伝わってくる。



「ずっとこうしてよ。これからも。」

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