俺の彼女は車椅子でした。



バァン



ドアが勢いよく開いた



「優人っ!!」



亮の声だ


「来んな!!!」


雨の音にかき消されないように思いっきり叫んだ


「そんなことしたって奈々は喜ばない」


「わかってるよ!
あいつが喜ぶか喜ばないかなんてどうでもいい
俺が奈々に会いたいんだよ!!!」



「俺ら四人で初めて弁当食ったときのこと覚えてるか?」




入学式の次の日か……




「奈々のスケッチブックに高校生になったらやりたいことリストってあったよな?」



……あぁ…あったな…懐かしい…



「あれの最後に『卒業式で泣く』ってんのがあったんだよ。
叶えてやれよ」



「もう奈々はいないんだ
叶えてあげられない」



「奈々のお母さんから預かってんだ
お前宛の手紙だってよ」




手紙……?




「ペン持てねぇはずなのにちゃんと書いてんだよ
それほどお前に伝えたかったことがあんじゃねぇのか?」



亮がこっちに来て手紙を渡してきた



封筒には奈々の字で「優人へ」って書いてある


ゆっくり封筒を取り出した


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