俺の彼女は車椅子でした。
手紙
優人へ
これを読んでるってことは、もうわたしはこの世にいないんだね。
しかも卒業式の前に…
優人、今まで本当にありがとう
優人と過ごした日々は宝物…それ以上でした
高校に入って優人と出会って色んなことがあったけど、出会えてよかった
わたしを彼女にしてくれてありがとう
自分に自信がない時も支えてくれたのは優人だった
付き合う前も、勇気づけられたよね
「奈々は浮いてるよ」って
そんな風に励ますの優人くらいだよ笑
優人と付き合うの抵抗があったんだ
絶対釣り合わないって…逃げてた
だけど彼女にしてくれた
そのくせ優人が浮気した気配があるとすぐ落ち込んじゃうんだもん
もう、優人がいなきゃならない存在になってた
何で彼女にしてくれたの?
結局最後まで本当の理由聞けなかったな
前に「何で俺を彼氏にしてくれたの?」的なこと聞いてたよね?
理由は……優人の声だと思う
低い声がわたしの心に響いた
まぁ、今はそれだけじゃないけどね
毎日お見舞いに来てくれてありがとう
優人のおかげで、最期すごく楽しかったよ
夢のようだった
優人はいつも私を笑顔にしてくれるね
優人のこと大好きだよ
だけどあの世とこの世は遠すぎる
そんな遠距離出来る自信ないから
わたしはあの世で優人はこの世で
それぞれまた運命の人見つけよう
いつまでも固執してちゃダメだよ
わたしに悪いからって幸せにならないのダメだよ?ましてや自殺とか考えてないよね?
自殺したら有り得ないから
優人が自殺してあの世きても、絶対会わないから
しっかり自分で色んなこと経験して来てよ
そして80年後くらいに優人もあの世に来たら色々教えてよ
それを楽しみにしてる
別れは終わりじゃない
優人、大学生活頑張ってね
卒業式は幽霊としてでも見に行くから
緊張しても噛んでもいいから
優人らしく頑張って!
じゃあね
また逢う日まで…
三浦奈々より