俺の彼女は車椅子でした。

そして土曜日になった

いつもの店で待ち合わせた

なんか亮がそわそわしてる

「亮どうしたの?」

「い、いや。なんでもないよ!
そ、そうだ。映画見に行こう!」

明らかに様子が変だけど…

亮の後ろをついていった


見たのは流行ってるコメディ洋画

久しぶりの映画も面白かった


映画を見終わったあと亮と並んであるいた

ジュースを飲みながら歩く

「ちょっと行きたいところあるから…」

そう言ってうちを車の助手席に乗せた

「どこ行くの?」

「ちょっとな」

そのまま都内を抜けて自然が多くなった

「どこ行くのって」

なにも答えない

薄暗くなってきた

「着いた」

そう言って降りたところは

「海……」

シーズンなのに人が少ない

「ここ、遊泳禁止だから人が少ないんだよね」

2人で砂浜に降りた

「海とか何年ぶりだろう」

砂浜を歩き続ける

亮がうちの手を握った

ちょうどその時大きな花火が上がった

「……もしかして今日……」

「俺と結婚してくれないか?」


亮の声が心に響く


「え??」


亮がうちの肩を掴んだ

「結婚……してくれないか……?」

「よろしくお願いします」

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