俺の彼女は車椅子でした。
「奈々には叶わないな…」
舞美が何かを呟いた
「え?」
「奈々と同じ学校のときも
奈々はあたしのずーっと前にいた
学級委員…何げにやりたかったけど
いっつも奈々だった
奈々が高校入って、学級委員なったけど
みんな奈々のことばっかり
『奈々ちゃんの時は…』
『奈々ちゃんはしっかりしてたよね』
もう奈々は生徒じゃないのに
体育祭のとき奈々が友達と来て
ごめん、かなり嫉妬した
かわいいし、仲良さそうだし
それに、みんなもろ
『奈々ちゃん楽しそう!憧れ!』
あたしの立場無くなったよ
奈々が高校生活充実してなかったらいいのに…
そしたらもっと自分に自信もてるのに…
って思った…
最低でしょ?
どうして奈々はいつも完璧なの?
たまには、あたしが勝ってもいいじゃん!
たまには勝たせてよ!!」