俺の彼女は車椅子でした。


「心配すんな」


優人がわたしの頭を撫でていった

車掌さんとなにか話をしている


乗客のほとんどか車内を出たあと


優人がわたしの足を掴んで持ち上げた


お…お姫さまだっこ…!!


優人が慎重に車内から降りる

そしてゆっくり線路を歩く


「ごめん…」


優人の首をしっかりつかまって言った


あぁ……また迷惑かけちゃった……


「謝んなって
俺はお前のことお姫さまだっこできて嬉しいけどな」


一気に顔が赤くなる


そういう状況じゃないってわかってるけどドキドキしてきた


だって………こんなに近いの初めてだし……


「奈々、顔めっちゃ赤いぞ?」


「こ、これは違うもん!
その……感謝で顔が赤くなったの!」



はいはいって言って優人がそのまま歩いてくれた


隣の駅に着くと、車掌さんが運んでくれた車椅子にそっと乗せてくれた


「ありがとう」

「最高の初デートだったな」

優人がニカッと笑った

これからもこんな感じで波乱万丈なのかな…?

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