しあわせのかたち
だから、今、この女性社員達から向けられる視線も慣れている。

“いつもの事か”と思いながら、自己紹介をし、課長の話を聞きながら部下になる社員達を見渡すと、二人の女性社員に目が行った。

その二人の女性社員は男性社員達と同じような視線を俺に向けていた。

ただ、“新しい上司が来た”って感じに。

一人は一般的に見ても綺麗な子。

そして、もう一人は……

見た目は特別可愛いわけでもないし、美人ってタイプでもない。

まぁ、可愛らしい子って感じだ。

ただ、朝礼で課長の話を聞いているだけなのに、俺は何故だかその子から目が離せなくなっていた。


この時は気付いていなかったけど、きっと俺は、この時から、七海に惹かれていたのだろうな。


この課は、みんなで集まってよく飲みに行くらしい。

だから、みんなすごく仲が良かった。


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