ボクサーな彼女
「さてと、次はどこ行く?」と彩が聞くと、

「クライミングしたいです」と栄介は言った。

「クライミング?この辺に出来るとこあったけ?」と彩が言うと、

「ボルタリング?」と言い直した栄介、

「いいよ!ほんとに栄介とこうして色々出来るのは新鮮だわ。陸とは全然違うな」と彩がぼやくと、

「陸さんとはどんなところ行きますか?」と栄介、

「映画とかボウリングとか水族館とかかな?」と彩は言った。

「定番ですね。俺とはじゃあ、普段デートじゃしないことたくさんしましょう?」と栄介が言った。

「もちろんよ!これからもたくさん色んなことしましょう~」と彩は笑った。

ボルタリングの出来るジムに着いた二人は、軽く体をならし、ボルタリングを始めた。

二人ともセンスがよく、すぐにコツをつかみ、サクサクと登って行った。

周りはそんな二人を見ながら、あんぐりとしていた。

しばらく二人は、ボルタリングを楽しんで、ジムを後にした。

「楽しかったね~ボルタリング」と彩が言うと、

「はい。楽しかったです。また一緒にしてください」と栄介は微笑んだ。

「ねぇ、栄介、最後に私に付き合わない?」と彩が言うと、

「いいですよ!どこに行くんですか?」と栄介が聞くと、

「内緒。着いてからのお楽しみにね」と彩は言って歩き始めた。その後ろを栄介は着いていった。
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