ボクサーな彼女
翌日から彩は目の色を変えながら必死に練習に励んだ。
その頃、陸の学校ではボクシング部の間では大騒ぎになっていた。
『あの伝説のキャプテン、彩がこてんぱんにされた』と陸は何も言わなかった。
栄介も消沈し、練習がままならなかった。
ボクシング部のモチベーションは下がりきっていた。
そんなとき、「何沈んでるんですか~こんな時こそ頑張りましょ~。今の俺ら見たら先輩が悲しみますよ!モチベあげませんか?ファイティングスピリットって言葉があるんですけど…闘志とか、敢闘精神とかいう意味らしいんですけど、俺らもそれ全開で戦いませんか?」と言った一年生がいた。
後に大物になる人物。
それに励まされたみんなはやる気を取り戻し、練習を再開した。
「そうだね~。みんな、じゃあ俺らも頑張ろっか!!大会も近いし」と陸が笑うと、
「そうですね!!頑張りましょ!!」と栄介は言って、練習に戻った。
そんな頃、「だから、言ったじゃねえか、プロはそんなに甘くないって。
あんた、もっと本気で頑張りなよ。
同じ事務所として、私はあんたを応援してるし、好きだよ!!
私らみたいに、男の世界で男相手に記録なんて作れなかった女じゃないだろ!!あんたは男の世界で、女として記録を作ってきた、
そんなあんたが絶望とまで言われながらここまで復活出来たこと、それはスゴいと思うよ。
けどな、プロになって相手は男から女に替わった。あんたなら勝てて当たり前みたいに思われてるからこそ、こんなところで終われない。
違うか?もっと気張れや!!」と歩美は言った。
「おい、アユそこまで言わんで良いだろ!!言い方厳しすぎるべ?」とボスが言ったが、
彩はそんなことを気にせずに、「はい。そうですね!!私はせっかくプロとして、ここまでこれたんですもんね!!これからもっと頑張って、周りからアイツとは戦いたくないと思われるようなやつになれるよう頑張ります!!」と言った。
痛いようで、優しい言葉。彩の心には深く突き刺さった。
その日から、彩はまた誰よりも努力をした。
彩の2戦目が決まる前に、高校の大会があった。
相変わらずの実力を見せつけた栄介と、万年2位の陸。
それでも二人はかっこよく映っていた。
彩は理亜や、紀子、ボス、草津達と共に観戦していた。
熱狂し、高まる会場の温度は上がっていく。
そんな中でリングに立つ陸は男らしく、強くなっている。
そんな陸に彩は思わず見惚れていた。
この日、陸はすごい力を発揮し、今までに見たこともないような力を出して、まさかの優勝をした。
卒業前にして、奇跡的なチャンピオンになった陸。
リングを降りてきた陸に彩は思いきり抱きついた。
「陸~おめでとう~、チャンピオンになったね!!かっこ良かった。私ずっと見惚れてたよ!」と彩は言った。
陸は照れながら「ありがとう」と言った。
そこに、栄介が来て、「あの、彩さん、俺、彩さんに見てほしい試合があるんですけど…」と言われて彩は陸から離れて、場所を移動した。
「1年生の試合?」と彩が聞くと、
「はい。今、リングにいるアイツです。彩さんが俺を手塩にかけて育ててくれたみたいに、俺が大事にしてる後輩です。彩さんが負けた日、俺らモチベーション下がってたんですよ。
けど…アイツの一言で俺らは頑張れました。アイツがいなければ俺らはダメになってたかもしれないし、この舞台でWチャンピオンにはなれなかったと思ってます!!なので、これから始まるアイツの試合、一緒に見ていただけませんか?」と栄介は言った。
彩はそれを聞いて、「ふーん。あの子ね?確かに…あなたの見る目は素晴らしいわね。見るからにセンスを感じるわ」と栄介を見ながら言って笑い、視線をリングの方に向けた。
確かに彼はすごかった。
彩は草津を思い出した。
「あんなスゴい人見たの、久しぶりだわ」と彩は言いながら目をキラキラと輝かせた。
それを嬉しそうに聞いている栄介、
二人は彼の試合に釘付けになって見ていた。
そこに、陸や理亜、紀子、ボス、草津は来て一緒に見ていた。
だが彩は試合を没頭して見てるため、全く気づいていなかった。
その頃、陸の学校ではボクシング部の間では大騒ぎになっていた。
『あの伝説のキャプテン、彩がこてんぱんにされた』と陸は何も言わなかった。
栄介も消沈し、練習がままならなかった。
ボクシング部のモチベーションは下がりきっていた。
そんなとき、「何沈んでるんですか~こんな時こそ頑張りましょ~。今の俺ら見たら先輩が悲しみますよ!モチベあげませんか?ファイティングスピリットって言葉があるんですけど…闘志とか、敢闘精神とかいう意味らしいんですけど、俺らもそれ全開で戦いませんか?」と言った一年生がいた。
後に大物になる人物。
それに励まされたみんなはやる気を取り戻し、練習を再開した。
「そうだね~。みんな、じゃあ俺らも頑張ろっか!!大会も近いし」と陸が笑うと、
「そうですね!!頑張りましょ!!」と栄介は言って、練習に戻った。
そんな頃、「だから、言ったじゃねえか、プロはそんなに甘くないって。
あんた、もっと本気で頑張りなよ。
同じ事務所として、私はあんたを応援してるし、好きだよ!!
私らみたいに、男の世界で男相手に記録なんて作れなかった女じゃないだろ!!あんたは男の世界で、女として記録を作ってきた、
そんなあんたが絶望とまで言われながらここまで復活出来たこと、それはスゴいと思うよ。
けどな、プロになって相手は男から女に替わった。あんたなら勝てて当たり前みたいに思われてるからこそ、こんなところで終われない。
違うか?もっと気張れや!!」と歩美は言った。
「おい、アユそこまで言わんで良いだろ!!言い方厳しすぎるべ?」とボスが言ったが、
彩はそんなことを気にせずに、「はい。そうですね!!私はせっかくプロとして、ここまでこれたんですもんね!!これからもっと頑張って、周りからアイツとは戦いたくないと思われるようなやつになれるよう頑張ります!!」と言った。
痛いようで、優しい言葉。彩の心には深く突き刺さった。
その日から、彩はまた誰よりも努力をした。
彩の2戦目が決まる前に、高校の大会があった。
相変わらずの実力を見せつけた栄介と、万年2位の陸。
それでも二人はかっこよく映っていた。
彩は理亜や、紀子、ボス、草津達と共に観戦していた。
熱狂し、高まる会場の温度は上がっていく。
そんな中でリングに立つ陸は男らしく、強くなっている。
そんな陸に彩は思わず見惚れていた。
この日、陸はすごい力を発揮し、今までに見たこともないような力を出して、まさかの優勝をした。
卒業前にして、奇跡的なチャンピオンになった陸。
リングを降りてきた陸に彩は思いきり抱きついた。
「陸~おめでとう~、チャンピオンになったね!!かっこ良かった。私ずっと見惚れてたよ!」と彩は言った。
陸は照れながら「ありがとう」と言った。
そこに、栄介が来て、「あの、彩さん、俺、彩さんに見てほしい試合があるんですけど…」と言われて彩は陸から離れて、場所を移動した。
「1年生の試合?」と彩が聞くと、
「はい。今、リングにいるアイツです。彩さんが俺を手塩にかけて育ててくれたみたいに、俺が大事にしてる後輩です。彩さんが負けた日、俺らモチベーション下がってたんですよ。
けど…アイツの一言で俺らは頑張れました。アイツがいなければ俺らはダメになってたかもしれないし、この舞台でWチャンピオンにはなれなかったと思ってます!!なので、これから始まるアイツの試合、一緒に見ていただけませんか?」と栄介は言った。
彩はそれを聞いて、「ふーん。あの子ね?確かに…あなたの見る目は素晴らしいわね。見るからにセンスを感じるわ」と栄介を見ながら言って笑い、視線をリングの方に向けた。
確かに彼はすごかった。
彩は草津を思い出した。
「あんなスゴい人見たの、久しぶりだわ」と彩は言いながら目をキラキラと輝かせた。
それを嬉しそうに聞いている栄介、
二人は彼の試合に釘付けになって見ていた。
そこに、陸や理亜、紀子、ボス、草津は来て一緒に見ていた。
だが彩は試合を没頭して見てるため、全く気づいていなかった。