ボクサーな彼女
「ねぇ、陸、今更なんだけどね、私に他の男の話してほしくないって言ってるわりに、自分が持ち出してるよね。栄介のこととかボスの話とか…それについてはどうなの?私だけの責任にはならないよね?理亜さんなら絶対に言わないよね。そーゆうこと」と彩は言った。「確かに…俺は真逆ですからね。兄貴とは」と陸、「そこじゃなくて、私が言いたいのは…陸が言ってるんでしょって言ってるのよ?人のことを言う前に、自覚してよね。言わせてるのが自分だって」と彩が言うと、「わかってますけど…」と陸は言った。「まあいいわ。せっかくのデート台無しになるからやめましょう」と彩は言った。陸は唇を尖らせて拗ねていた。「何か言いたそうね?聞き入れる気は無いけど」と彩は言った。「無いの?」と陸は聞く。「…まぁ、内容によるかな?」と彩は言った。そんな話をしていると、映画館に着いた。二人はラブロマンスの映画をみた。そして、見終わるとその話で盛り上がり、気づけば仲直りしていた。
「映画見る前って何の話してたっけ?」と彩が言えば、「…口喧嘩みたいになってたよ」と陸、「そう、ごめんね」と彩は謝った。「良いですよ。お互い様ですから。俺も悪かったんです。ごめんなさい」と陸は言った。彩は謝ったものの、何故そうなったのかを覚えていなかったため、深くは何も言わなかった。
「ねぇ、このあとはどうする?」と彩が言えば、「昨日からたくさん愛しあいました。デートもして、有意義な休日でしたよ。なので今日はもう帰りましょう!!そして、家でゆっくり休みましょう?」と陸は言って、彩の手をとると歩き出した。
そして、二人はそれぞれの家に帰った。
そうして、普通の日常生活へと戻っていった。
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