置手紙
小さな置手紙
「はぁー、お腹すいたぁー。音楽室遠い!」
「奏、音楽の授業だけやたら張り切ってパワー使うものね」
ふふ、私御堂奏は歌うことが大好きです。
「だって!今日はテスト前だからって自由に練習できるんだよ。いつも以上に張り切った分だけお腹すいた…」
「楽しそうに歌うから聴いてるこっちも楽しかった」
親友の雪にそういわれて私の頬は緩みっぱなしだ。
「そんなべた褒めしてくれる雪にポッキーあげちゃう」
私は机のなかに手をいれてお菓子を入れてるポーチを取ろうとした。
ーカサッー
ん?紙?
プリントなんていれたっけ?
紙をとりだしてみると、どうやら二つ折りになっている小さなメモ帳のようだった。
「なにそれ、メモ帳?」
「そうみたい…私こんなの持ってないような」
開いてみると中にはこう書いてあった。
【初めまして。僕と友達になってください 2-A 由井浜】
友達になってください…?私に?
「友達ねぇ。僕ってことは男…女々しいやつなのかな!」
いつのまにかポッキーをだし食べながら雪は満面の笑みでいう。
「ちょっと、雪女々しいなんて決めつけちゃダメでしょ」
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