置手紙

***

ふふ、ついにきたよ。放課後が!!


「また楽しそうな顔して…」


雪は呆れ顔。


「まぁ、今日一日ずっと気になってたからね」


それにしても三年生の教室はまたなんというか…。


たった一つしか年も変わらないのにこの不思議な感じ。



「えーっと…手紙に書いてたクラスは…」



A組…あ、あった。



「ここだね」


私はそういって目の前にあるドアを勢いよく開けた。


「すいませーん。由井浜って人いますか?」


視線が一斉に私に集まる。



すっごい見られてる…!


少し間があった後で近くにいた数人の男女グループから返事が返ってきた。


「由井浜なら第二音楽室にでもいるんじゃないかな」


って。


私は返事をしてくれた人たちに小さくお礼を言い教室を後にした。
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