それでもあなたと結婚したいです。
17 あなたの為に私ができること
千春さんとの普通の生活にやっと慣れてきて、何とかお互いのリズムも分かってきた。
余裕も出来た処で、ずっと引き延ばしていた黒木さんの所へ私は向かっていた。
今日は千春さんの病の治療方法を詳しくレクチャーして貰うのだ。
「失礼します。」
「お待ちしておりました。やっと来ましたね。」
いつもの様に落ち着いた雰囲気と笑顔で迎えられる。
相変わらず清潔感の漂う事務所は綺麗に整い過ぎて、少し落ち着かない。
「こんなに遅くなってしまって本当にすいません。……本当は直ぐにでも来る予定だったんですけど色々あって。」
「仕方がありませんよ。お仕事されてるのですから。……白金くん、ハーブティーを。」
「黒木さん………いや、黒木先生。千春さんの病気の治療、私にも何か出来ることがありますか?」
「フフッ…。」
「先生?どうして笑うんですか?!」
「いや、嬉しくて。」
「?」