それでもあなたと結婚したいです。
「それじゃあ、一緒に楽しむ方向で意義なし?」
「意義なし。……です。」
話が解決したところで私はずっと気になっていた事に取り掛かる。
「千春さん、すっごい前がはだけてて目の毒なんですが……?これ以上私を誘惑するなら、………襲っちゃうよ?」
千春さんを見ると驚いて目を真ん丸にしてフリーズしている。
(ヤバイ……。冗談だけど、あんまり直接的だったかな?)
「千春さん?あの……今のは……その……冗談だよ?……えっ?」
フワッと上に持ち上げられるとテーブルの上に座らせられた。
「きゃっ!」
いつもとは逆で下から見上げられる。はだけたシャツが妙に官能的に私を誘う。
黙って私と目を合わせると少しずつ近いてくる。
(ちっ千春さん……本気……なの?キス……するの?)
考えているうちにどんどん距離は縮まって行く。
思わず先に目を瞑ってしまった。
「………………。」
ブニッ……
(えっ?鼻、………つままれてる?)
「ちょっとー!!もぅ、何してんですかぁ!!」
「俺を驚かした罰!」
「こら~!!」
すっかり緊張の解けた私はその後、逃げる千春さんを必死に追いかけた。
大の大人が子供みたいって思うかも知れないけど私は楽しくてしかたがなかった。