それでもあなたと結婚したいです。
千春さんは口元を押さえて目を反らしている。
(ヤバイ、完全に引いてる。)
「な~んちゃって!やっぱりこっちにしーよう!!」
急いでファンキャップを外そうとすると手首を掴まれた。
「千春さん?」
「あの…………凄い可愛くて……、俺が照れちゃうけど、外さないで………お揃いがいい。」
(このたまに敬語無くなるの……反則。)
「千春さん顔真っ赤です……。」
「花枝さんも人の事言えないと思うけど。」
「ああーもう!二人してモジモジしてる場合じゃないです!早くパス取りに行きましょ!」
「はい!」
私達はその後、予定していたアトラクションに乗ったり、ショッピングをしたりとパーク内を大いに満喫した。
気づいた時には、もう夕方になっていた。
「千春さんもうそろそろ、一旦ホテルに戻りましょうか?」
「そうですね。さすがに疲れました。パレードは部屋のバルコニーから見ましょう。パーク側だから恐らく遠くても見えるでしょう。」
「はい!」
部長から譲って貰ったホテルの宿泊券は意外にいい部屋で正面の窓の外はバルコニーになっていて、パレードやショーが特等席で観れるようになっていた。